花、咲く

□二輪目
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つれてこられた場所、なぜか初等部職員室。
目の前にいる相手、眼鏡しためちゃくちゃ厳しそうなおじさん。
私は相変わらず眠る花乃子を抱きしめたまま。
誰か状況説明をお願いします。



二、 ハナシ


状況説明してくださいました。
先ほどから一緒だった先生、鳴海先生と言うらしい。
その彼曰く、校長は現在多忙により教師陣によりアリスの有無の確認を行いその結果如何で今後の待遇が決まるとのこと。
それならそうと言ってくれれば良かったのにと小さくため息をつく。

「それじゃあ、いくつか質問していいかな?」
「どうぞ、中には答えられないものもありますがたいていの質問にはお答えいたしましょう」

その返答を聞き苦い顔をする目の前のおじさん―――神野先生というらしい。
できればすべての質問に答えてもらいたいのだろうが、さすがに初対面で相手が子供ということもあってかあまり強くは言えずにいるらしい。

「はい、それじゃあ始めの質問。君たちの名前は?」

あら、と思わずもらしてしまった。

「そういえば自己紹介をしていませんでしたね。私は白河綾乃、この子は花乃子。ついでに年齢だけど私は正確にはわからないけど大体10歳前後だと思うわ。花乃子はちょうど6歳になったところね」

視線を隣で眠る花乃子に向けながら答える。
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