花、咲く

□三輪目
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「はいはいみんな静かにー!席戻ってー」
「・・・・・・鳴海先生てB組の担任やったんや」
「あれ?知らなかったっけ?」



三、クラス



「さてと、それじゃあ今日も転入生の紹介をしようかな」

教室中がざわめきだす。
当然のことだ。ただでさえ新入生の少ないこの学園。
二日続いての転入生などまずないと言ってもいい。

「入ってきてくれるかな」

鳴海先生の言葉と共に入ってきたのは、黒い髪を肩に無造作に垂らした女の子。
容姿は並の上。敵にはならない。
棗・流架ファンクラブ会員の何人かは素早くそのような考えを巡らせる。
黒板にすらすらとかかれる名前。

「それじゃあ、自己紹介してくれるかな」
「はい、白河綾乃です。『異世界トリップのアリス』を持っています。年齢はおそらく十歳。今後、妹ともどもよろしくお願いします」
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