花、咲く

□四輪目
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翌日。
朝早くから花乃子をつれて病院に向かった。
花乃子が一緒なのはついでに検査をしてもらうためだ。

この力を使って誰かと一緒に世界を渡ることは別に初めてではない。
けれどその人たちは、ほんのわずかしか異なる世界にしかいなかったと言うのに何かしらの変化が起こってしまった。
精神的なものでは記憶を失ったり人格が変わったり、身体的な面では心臓を悪くしたり体の一部がかけてしまったり。
花乃子はずっとあそことは別のの世界で暮らさせるつもりだ。
そのために何年も一緒に暮らして私の力に慣れさせた。

けれど、やっぱり何かの影響はあったみたいでここに来てから花乃子はずっと眠たそうにしている。
前から良く眠る子ではあったけど今のように所構わずと言った風情ではなかった。
今のところ他に大きな影響は見られないけれど念には念をとも言うし。
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