花、咲く

□七輪目
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もうすぐ文化祭シーズンらしい。
大はしゃぎの格好した鳴海先生に告げられ大はしゃぎする生徒たち。
っていうかあの服はいったいどこで買っているんだろうね。

四日間に渡って行われる文化祭。
しかしわれらが特力系はこれといったことはしないらしい。

「学園祭なあ――あーゆーのは見る・買う・ちゃかすに専念すんのが一番楽しいんだぜー?」
「それは恵まれた人間の発言やーっっ」

おもしろいので蜜柑ちゃんの青少年の主張を拝聴していた。
蜜柑ちゃんってばかって思ってたけど案外語彙が豊富なのね。
まあ、私も何にもやらないというのには反対。
こういう行事の醍醐味はみんなで何かをすることだと思うし。

「なあなあ!文化祭のだしものこんなんあかん!?」



「それいいじゃん。おもしろいかもっ!」
「やりたい!やりたい!!」
「キマリだな!」

本当に楽しそう。
いいなあ、主催者じゃなくてお客さん側に回りたいかも。

「決定もしたことだし私のだしものは要らないかしら」
「ん?綾乃もなんか考えてたのか」
「ええ。一回三十分程度の異世界ツアーでも開催しようかと」

ただ、アリスの性質上『みんなで』何かをするわけではないからどうしようかと思っていたのだけど。

「おっし、それも採用な」
「え?」
「いいなー、俺も行きたい」
「手伝ってほしいことがあったら言えよな。何でもするぜ」
「これで「特力もやるな」って言わせてやる!」
「アハハハ」

なんか、あったかい。
この場所なら花乃子もきっといい子に育ってくれるはず。
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