花、咲く

□九輪目
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今週から文化祭直前と言うことで授業は二時間目まで。
それ以降は能力別クラスで行われるらしい。
本当、相当力入れているのね。
それぞれのだしものも面白そうだし。

「綾乃ちゃんは何するの?」
「私? 言ってなかったかしら。ツアーコンダクターよ。良かったら来てね」
「つあーこんだくたー?」
「そ。いろんな世界への旅行を手伝うの」
「へーえ?」

ちょっと待ちなさい、何で蜜柑ちゃんが不思議そうな顔しているのよ。



特力系へと向かう道すがら。
らんらんと歩いていた蜜柑ちゃんが突然がっくりした顔つきでとぼとぼ歩き出した。

「なあ、綾乃ちゃん。特力に担任っておった?」
「最初になんか言っていた気もするけど一度も会ったことはないわね」
「そうやね」

とうとう動きの止まった蜜柑を連れて特力の教室へと行く。

カチャ

「こんにちは」
「おー。チビども来た来たっ」
「はい、ご迷惑をおかけしました」
「いいって。それより紹介するよ。おーい、のだっち」
「はーい、あ」
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