とりかえばや
□No.6
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ある日、家でだらだらと宿題なぞをしていたらリボーンからお呼び出しを食らってしまった。
「倉沢だな。今からツナの家で宿題をやるぞ。すぐに来い」
「はいはい、了解」
ちょうど暇していたところだったので即答して出かける準備をする。
まあ、中学校の宿題なんて面倒くさいだけで難しいことなんかないしな。
この面倒くささが思わず放り出したいほどあるんだが。
なんだよ、漢字帳20ページとか。
100マスのでも2000字書くんだぜ。
ああ、ちょっとどうでもいいことを言ってしまった。
とにかく勉強道具一式をまとめ終え玄関へと行き靴を履く。
「あら、出かけるの?」
「母さん。うん、そんなに遅くならないとは思うけど、友達の家で勉強」
「……男の子よね」
「ははっ、当然」
母さんは大きく明らかにこちらに聞かせるようなため息をつく。
「遅くなったらちゃんと連絡するのよ」
大抵の家で使われているであろう決り文句に見送られ、俺はようやく家を出た。
そしてそこで気がつく。
俺、ツナの家の詳しい場所知らない。