山田花子ものがたり

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ハリーは今人生最良のときを迎えていると思った。
誰もが彼のことを知り、声をかけてくれる。
マグルの世界にいたときには考えられない出来事だった。
最高の友達もできた。
気に食わない奴もいるし、危険な目にもあったけど最高の一年だった。
ハリーは何気なくローブのポケットに手を入れるた。
手が突き抜けてしまうような大きな穴がいつの間にか開いていた。
中に何を入れていたか考える。
羽ペンと、お金を少し。
大変だ、あわてて振り返るとハリーと同じくらいに有名だった花子が金貨を拾っていた。
ちょうど起き上った花子と眼が合い思わず顔を赤くする。

「……これ、あなたの?」
「ああ、うん。そうだ。僕のだ」

花子はさみしげな微笑みをみせ、そっとガリオン金貨を手渡してくれた。

「それじゃあ」
「あ、あの!」

何も言わずに立ち去ろうとする花子に思わず声をかけていた。

「ありがとう」

花子は少し複雑そうな顔をしてどういたしましてと言ってくれた。





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