いつか
□第十四話
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カコーンカコーン
薪を割っているのであろう軽快な音が森の中まで響いている。
カコーン カコーン
……ところでいつになったら私の存在に気がついてくれるのかな。
そこで一生懸命薪割りをしているレオリオさんは。
「あ〜っ!!若菜がいる!いつ来たの!」
「なに〜!いつからそこにいた!」
「その山が二段しかなかったときから」
積み上げられた薪を指して言う。
ちなみに今ざっと二十段ってところかな。
そして振り返ると重たそうなバケツを運んだゴンとクラピカがいた。
水汲みにでも行っていたのかなお疲れ様。
「若菜。君が元気になってやってきたことは嬉しい。しかし、その前に一つ聞いておかなければならないのだが……。門は通ってきたか?」
「あ、そうだった。さっきからミケがなんだか気が立っていたんだ。侵入者でも来たのかなって話していたんだけど」
レオリオがギギギと音を立てゆっくりとこちらを向いた。
「ちなみに、お返事は?」
「もっちろん!門なんて見てすらいないね!」
「どアホー!!」
私の明るい宣言とともに訓練された番犬――ミケが唸り声を上げて飛び掛ってきた。