とりかえばや
□No.0
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それから数年。
オレはすくすくと育ちここがリボーンの世界であることを知った。
といっても今のところこれといって関わりはない。
優しい両親、うっとうしい兄、かわいい弟。
そしてオレそっくりのイトコだかハトコだかまあともかく親戚のこいつ。
これといっていき急ぐ必要もないこの世界。
オレはごく普通の生活を送っていた。
いくつかの点を除いて。
「みてみて〜」
「すご〜い」
「ほら、こんなこともできるんだ」
「すごいすご〜い」
何をしているかといえば。
まあ言ってみれば超能力ってやつだ。
といっても使えるのはPK-STのみ。
結構力が強いのか物がふわふわ浮かぶんだな、おもしろいことに。
思えば初めて人に見せることで少し調子に乗っていたんだ。
突然その力が自分の下から離れたように感じた。
覚えているのはあいつの驚いた顔だけだった。
並盛町と黒曜町のちょうど境目辺りにある民家。
その中で二人の子供が倒れているのが発見された。
原因は全くの不明。
一人はまもなく目を覚ましたが、もう一人のほうは三日三晩高熱を出しつづけついには身体的な欠陥を抱えてしまうこととなった。
それが、最初に動き始めた歯車だった。