とりかえばや
□No.3
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「あれ、ツナ。獄寺は?」
「え、委員長。何で俺に聞くの」
「だって沢田にはなついているんだろ」
「……なついてるって。まあ、外れてはいないけど。えっと、ダイナマ、…じゃなくて用事があるって言ってたよ」
「ダイナマ? ああ、まあいいや。次体育だし遅れるなよ」
ツナと軽く会話をして一足先に校庭に向かう。
俺は一応病み上がりなんで見学。
今日は野球だとさっき聞いた。
そして、獄寺隼人が「ダイナマ」もとい用事があって欠席。
これはひょっとしてあれが起こる前触れか?
そんなことを考えながら歩いていたらどこからともなく香ばしいコーヒーの香りが漂ってきた。
キョロキョロと発生源を探すと、消火栓から煙が漏れていた。
そういえばあったなリボーンの秘密基地。学校中に張り巡らされているとか言うあれ。
「もしもーし、リボーン?」
「よく見破ったな」
カパッという音とともに開かれるドア。
それで気がつかない人が…って結構いるんだよな。不思議だ。
「獄寺隼人に連絡ってつくか」
「簡単だぞ」
「そ。じゃあ、ちょっと伝言頼んでいいか『欠席するときは学校、もしくは担任に連絡。常識だぞ』でいいか」
「あいつ、連絡してねーのか」
「ツナには言ったみたいだけどな。じゃ、よろしくな」
「分かったぞ」
まあ周りのみんな、特に先生達は獄寺欠席に大喜びだったし別に問題ない。
にしても、次は体育だよな。
……保健室で休もう、そうしよう。
ちゃんと先生に連絡をしてから。