とりかえばや
□No.2
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場所は教室から移り飼育小屋。
動物の世話はサボるわけにはいかない。
ウサギ小屋と鳥小屋を軽く掃除し、餌を補充したあとリボーンに向き直る。
「……お前、委員長だったよな」
「いーじゃん。好きなんだよ動植物」
ちなみにこの行動を見られた時に言われるセリフだ。
好きでやってんだし文句付けるなよ。
「で、ファミリーのことなんだけど」
こういうことはハッキリと言っておかなくてはいけない。
「俺は入ってもかまわない。けど、「倉沢巧」は絶対に入らないし、マフィアとも関わらない。巻き込まれることがあってもならない」
リボーンは何も言わない。
おれの心を探ろうとしているみたいだ。
…そういえばこいつ、読心術使えたんだっけ。
「矛盾してんぞ」
「そう聞こえるよな。でも、これで正しいんだ。意味がわかったらまた声をかけてくれ」
「約束だぞ」
「おう」
本当は今すぐにでも入りたい。
というかむしろ入れてくれとこちらから頼みたい。
けれど、家族のことを。
「アイツ」のことを考えるとやっぱり躊躇してしまうのだ。
リボーンが俺の言いたいことを理解してくれるのならきっと俺だけに焦点を絞ってくれるだろう。
「アイツ」は絶対守るとあの日に誓ったのだから。