自殺

□自殺防止にむけて
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自殺は、逃げでもなく、死にたくてするものでもないと、思います。
病的な症状による病死(または事故死)と捉えるのが、いちばん自然ではないかと考えています。

「自殺=悪いこと、後ろめたいこと」と思っている方に読んでいただきたいと思い、このページを作成しました。
自分には関係のないこと、とお感じの方も、どうぞ、目を通してみて下さい。


皆さんは、「自殺」と聞いて、最初にどんな風に思いますか?
「最近、そんな話が多いなぁ」と思われる方も、いらっしゃるでしょう。
いずれにしても、あまり自分とは関係がないことだと、お感じになっていらっしゃいますか?

では、「自殺はどうして起こるんだろう?」と考えてみると、どうでしょうか?
「弱いからだ」「狂っていたんだ」「覚悟の上だ」などなど……、いろいろ思うところがあるのではないでしょうか?
ただ、いいイメージの言葉ではありませんね。
もちろん私も、推奨するつもりは、まったくありません。


ここに書いていることは、私の個人的な意見であり、人に強制するようなものではありません。
でも、妹を亡くした自死遺族として、妹のことを思い出し、「あの時、どんな気持ちだったんだろうか?」「何が妹を死に追いやったのか?」と、いろいろと考え、調べたりしているうちに、ここに書くような内容の気持ちが、まとまってきました。

「本当は、死にたくない。誰か助けて!」
そう叫んでいた心の声に、たまたま誰も気づけなかった……。
今は、そう思っています。

「気づくべきだった」「気づけるはずだった」とは、なるべく思わないようにしています。
そう思うことは、遺された人にとって、プラスにはならないと思うからです。
ですが、「自殺は他人事ではない」と思いました。
そして、「誰かが気づけば、止められるかもしれない」と、強く思っています。
誰か一人でも、その瞬間、その人のそばにいられたなら。


自殺は、したくてするものではありません。
「それ以外に方法がない」と、一時的に混乱し、他の選択肢を見失ってしまって、起こるものだと思います。
人は全能ではありませんから、時に、止められなかったということも、残念ながら、あるでしょう。
でも、止められることも、あるのではないでしょうか。


すべての人に自殺をしないで欲しい。
これは、本音ですが、理想です。
私個人にできることは、ごく限られています。

それならば、誰かの発するSOSに気づく人が、一人でも多ければいい。
皆でアンテナを伸ばしていたら、いつか気づけるかもしれない。
誰かが、誰かに気づくかもしれないと思うのです。


だからこそ、多くの人に、知って欲しいと思っています。
皆に、もっと関心を持ち、知りたいと感じて欲しい。
他人事ではありません。
あなたの大切な人を、失わないように。
そして、大切なあなたの命を失わないように。


死に直面している人、そして、身近な人の死に直面している人、直面した人は、なかなか、その気持ちを素直に話すことができません。
ご自身が、それを何となく後ろめたいことのように感じ、話してはいけないように思っているのではないかと思います。
そして、何となく、そう思ってしまうような雰囲気が、世間に漂っているような気がするのです。
そのような雰囲気を、少しでも取り払い、ありのままの気持ちを話せる場を多くできればと思います。
そうすることで、「自殺=口にしてはいけないこと」というイメージが少しでも薄れ、「信頼できる人に相談してもいいこと」というイメージができてくれば、結果として、自殺が減らせるのではないかと感じています。
あなたの周りにも、口に出せないで迷っている人が、もしかしたら、いるかもしれません。

これは、一人でできることではありません。
皆で一緒に、考えてゆくことではないでしょうか。
皆で一緒に、考える機会を持つことではないでしょうか?
そうした動きが、これから、どんどん活発になってゆくことを願っています。


あなたも、自殺防止について、一緒に考えてみませんか?
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