BL NARUTO

□Territory・2
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あの日帰ってきて以来、
ナルトと全く口をきいていない。
恥ずかしさのあまり俺と顔を合わせられないのはわかるが

なにもそこまで完全にシカトすることもない気がする。


あれほど毎日のように来ていた旧校舎にも全く顔を出さず、
そのうちに旧校舎が取り壊されてしまった。


学校帰りに頻繁に顔を出していたバイク屋にも

死ぬほど大好きだったラーメン一楽にも

俺が一緒に行った所すべてに顔を出さなくなったようで


ナルトの受けた傷の深さを思い知った。


その行動が俺を傷つけているということに奴は気がついていないんだろう。



そのうちに
特定の女の子と並んで帰るナルトを見かけるようになった。


相手はヒナタではなく
学校の中でも尻軽で有名な女だ。



それがおまえの出した結論なら
俺には何も言えない。

このまま
以前のように
それほど親しくないただの同級生に戻りたい、そういうことなのだろう。



自分自身はどうなのか、今まで深く考えたことはなかったが
半身がごっそりぬけ落ちたような喪失感は
正直かなりこたえた。
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