初恋 修正版

□STAGE.3
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初めて会った日から1週間後
新番組のポスター撮りがある。


楽屋に入るとまだ誰も来てなかった。



鞄からゲームを取り出して
スイッチを入れる。



どれ位の時間が立ったのかは
わかんなかったけど
相葉ちゃんが来て


「おはよー」


って言ったから
相葉ちゃんの方をチラッと見て


「おはよ」


と言った。
相葉ちゃんは
オレがゲームをしてるのも
お構いなしに次々と話しかけてくる。
まっ、いつもの事ですけど。



「ニノだけ?」



「うん」


オレもいつもの様に
ゲームをやりながら答える。



「ねーねー、あの5人どう思った?」


「あの5人って?」


イヤ、まぁわかるけどね。


「この間会ったじゃん、cherry だっけ?」



「あーぁ、あの子達ね……」



「うん、顔はみんな可愛かったよね?その辺の芸能人より」



「んはは、その辺の芸能人って、一応あの子達は芸能人になるんだからさぁー」

 
「あっ、そっか……」


「うん」


「てか、ジャニーズの人なん?って面白かったね?」



「変な関西弁やめて……気持ち悪い。」



「うひゃひゃ」


「まぁーその辺の女の子とあんまり変わらないんじゃない?」



「やっぱそうなのかな?」



「そうでしょ。女なんてみんな同じなんだから」



「顔は可愛いのに、もったいない」



「確かに可愛いーし……近付いてきたらいつも通りちょっと遊んでサヨナラでいいんじゃない?」


「だよなー」


その後2人で誰が好きなタイプだとか
話してたら来ましたよ、cherry が。


「おはよーございます」


「おっはよー!」


相葉ちゃんが元気一杯挨拶する。
本当いっつも全力。


「おはよ」


5人揃うとやっぱりすげぇー可愛い。


「二宮くん、相葉くんおはよーございます。今日はよろしくお願いします」


cherry のマネージャーさんが言う。
多分杉本さん。


「よろしくお願いします」


相葉ちゃんに続いてオレも
お願いしますって言った。



「あなた達ちょっと待ってて」


そう言い残して杉本さんが出ていった。


cheeryの5人は部屋の隅に5人で座った。


「今日も大阪から来たの?」


早速相葉ちゃんが話かける。


オレもちょっと気になるから
ゲームをやめて5人の方を向いた。


「うん」


中村さんが答える。


「それっ学校の制服?」


「うん、学校早退して来たから」


「へー大変だね?」


「うん、でももうすぐ学校の子達とお別れやから」



「そっか、もう卒業だもんね?」
 

「うん、それもやけど3月の終わりに東京に引っ越すから」


「えっ!マジで?cheeryのみんなと離ればなれになっちゃうじゃん!」



「はぁ?イヤ、cheery のみんなと引っ越すねんけど?」



中村さんがそう言った瞬間
みんな大爆笑した。



「えっ?」



よくわからないって顔をしながら
相葉ちゃんがオレの方を見る。



「んふふ、あいばか。4月から番組始まるし、来年にはデビューもあるからcheery のみんなは仕事がやり易い様にこっちに住むって事でしょ?毎回大阪から通う訳にはいかないじゃん?」



「あっそうか……へーじゃあオレらと同じ東京都民になるんだ?」


「うん」



「てか、あなた千葉人だからね?」



「えっそうなん?」


中村さんがそう言うと
相葉ちゃんがちょっと恥ずかしそうに

「えっ?ま、まぁ……」


と言った。

その言葉にまた爆笑する。


「おはよー、なんか楽しそうだね?」


「翔くんおはよー」


相葉ちゃんに続いて
cheery の5人も挨拶する。


「相葉ちゃんがまた東京都民って嘘ついたのよー」



「あはは、また?」




「おはよ」


潤くんが入ってきた。


cheery の5人がおはよーございますと言ったすぐ後に大野くんが入ってきた。



「おはよー」


「おはよーございます」


と言ったcheery のみんなを見て
大野くんはマジで驚いた顔をして


「おわっ……みんないたんだ?」

なんて言うから
面白くて


「当たり前でしょ?一緒に番組やるんだから」


そう言うと大野くんは

「あっそっか?」


と言ってふにゃっと笑った。



「ちぃちゃん高校はどうすんの?」


相葉ちゃんが聞いたら


「えっイヤ、何かこっちの学校の試験受けたら受かったからそこ行くと思うでー」


と中村さんが言った。


「ふーん」


相葉ちゃんと中村さんは仲良くなったのか


相葉ちゃん、ちぃちゃんなんて呼びあってる。


同じ歳だし余計か?



大野くんはやっぱ寝てるし
翔くんは早瀬さんと参考書見てる。

高野さんは部屋の隅に置いてある
毛布を大野くんに掛けてるし
浅野さんは雑誌を真剣な顔で読んでる。

佐野さんは中村さんの隣に座って
相葉ちゃんと中村さんの話を
相槌打つでもなく
ただ黙って聞いている。

潤くんは相葉ちゃんの隣に座って
ただ黙って佐野さんと中村さんの顔を
じっと見ていた。


なら、潤くんの隣にでも座りますか?



「あれっ?ニノ今日はゲームしないの?」


そう聞く潤くんにオレは笑いながら


「今日、早く着きすぎちゃってずっとゲームやってたからちょっと休憩」


って言った。


「ふーん」


相葉ちゃんと中村さんはオレ達なんか
お構いなしにずっと話してる。


その様子を見ながら何か楽しそうだなぁ
とか思ってたら佐野さんが突然


「松本くんってすごいキレイですね」



と言った。


突然言われて潤くん
ちょっと焦ってたからね。


「えっ?」


「うらやましいなー」



「アンタも可愛い方だと思うけど?」



おっ、出た出た。
潤くんの得意なセリフ。
彼にこんなこと言われたら
女の子は一瞬で好きになるんですから。



なのに


「可愛いって言って貰ってすごい嬉しいけど、私キレイって言われるのが夢なんです」



と言うまさかの返し。


なになになに?
すげぇー面白い子なんだけど?
この子!!



「ムリムリ、ゆずはどう頑張っても可愛いやで〜、キレイとは言われへんでー」


とまたまさかの返し。
中村さんも面白い。


「やっぱそうやんな……」


「うん、まぁ、うちはキレイって言わせたるけどなー」



なんて中村さんが言うから
そこにいたメンバー5人で
大爆笑ですよ。



「ちぃちゃんはもうすでにキレイなお姉さんやと思う」


「そうやろ?よし、ゆずも可愛いで?」


なんて2人のやり取りを見てたら潤くんが



「お前ら何か面白い」


なんて笑った。


「ほんま?全然おもんないって、フツーフツー」


と中村さんが言って笑った。


「大阪じゃ普通なの?」


オレが聞いたら佐野さんが


「うん」



と言った。



てか、潤くんに可愛いって言われて
赤くならない子なんて
初めて見た。



「松本くんキレイな顔やけど眉毛が太過ぎるわー後、身長のわりに細過ぎやわ」


中村さんが言う。



こんなダメ出しする女なんか今まで
見たことない。


「眉毛?細い?」


「うん、なぁゆず?」


「うん、そーやなー」


「うひゃひゃ眉毛は確かに太いよねー」



「相葉ちゃんも細過ぎ!」


調子に乗って言った相葉ちゃんも 
言われてる。



「うっひゃー、オレも?」



「うん」



「男の子やのに体重が私よりも軽かったり、あんまり変わらんかったらショックやわー」



なんて佐野さんが言った。



「えっ?そうなの?」


相葉ちゃんが言うと佐野さんが


「うん、だって……私がデブいんかと思うし……」


マジ凹みで言う。



中村さんもほんまやなーと言った。



どう見ても2人共細いのに
そんなことを言う。



「イヤ2人共、ううん5人共細いと思うけど?」


相葉ちゃんがフォローする。



「そうでもないでー体重も普通にあるしな」




と中村さんは言った。

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