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□キュン行動
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爽やかなオレンジ色の髪が風にさらわれ、少したなびく。

「青学、かぁ。南くんは酷いなあ」
「千石先輩、早く偵察に行くですっ!!」
「うん、分かってるよ。・・・ああ、アンラッキー」

本来ならば彼はここではなく、神奈川にいるはずだった。
神奈川県にある立海大学附属中に。
それなのに、何故ここにいるのか。
それには、彼にとって海より深く、山より高い事情があった。






ここ最近、関東大会が近くなってきたためか、他校から偵察に来る事が多くなった。
勿論、山吹も論外ではなく、他校に偵察に行く事になった。
ここまでは全く問題はなかった。
しかし、千石清純本人が進んでやる偵察は立海大附属のみ。
しかも、理由は千石の最愛の恋人・切原赤也に会えるから、である。
そこで、地味ーズの一人である部長・南は今回の偵察に条件を付けた。

偵察は行っても良い、しかし、壇と一緒に青学の偵察に行け、と。

正直のところ、青学の2年の桃城武には都大会でのこともあったりする千石には単に嫌がらせ行為とも考えられて仕方なかったりもしたが、相手がどれだけ成長してるかも気になったので、久々に本当の偵察をしてみようとか思っていた。
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