BOOK8

□bell
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寝起きドッキリ収録の後、あたし達が聞いていた仕事は本当になくて、スケジュールが丸々空いた。(寝起きドッキリなんてJr.以来でほんとにびっくりした。)


それをマネージャーが告げた直後に、寝起きで前髪はもさもさ、浴衣は走ったせいで(それか元々不器用だったかで)ぐちゃぐちゃの木くんが寄ってきて、あたしの家に来たいと言った。

その気の抜ける馬鹿面と、低くて色気のある声とは裏腹に、間延びした喋り方をする彼に妙に似合うぼさぼさで、もふもふの頭に何だか脱力して。




「いいけど、髪の毛とかセットしないで、着替えたらもうそのまますぐ帰るよ。」




そう返すと、木くんはへらり、と笑って頷いた。




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