花明かりと雨

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「優姫、高校はどうするんだ?志望校さえ決めてしまえば、しばらく父さん母さんのいるアメリカで過ごすのもいいと思うけど」



「…イオ兄の学校、秀徳はバスケの強豪校だよね?絶対キセキの誰かが行くだろうなあ…秀徳はナシで」



「秀徳のバスケ部は厳しいけどいい奴らばかりだぞ。まあ、確かに強豪校なだけあって、帝光に推薦は出しているだろうけどな」



「じゃあ優姫、海常おいでよ!同じクラスにバスケ部いるけど個性強くて面白いし!ミコ兄と同じ学校で青春しよ!」



「海常も強豪校だからナシ。ていうかそもそもミコ兄と同じ学校に通う事自体がナシ」



「酷い!冷たい!」



「うるせーぞ実琴。じゃあ優姫、誠凛はどうだ?新設校だからまだチームも若いだろうし、それに確かバスケ部が出来たのって今年じゃなかったか?」



「誠凛ってチア兄の学校?新設校って事は学校綺麗だろうし、出来たてのバスケ部って新鮮で楽しそうだけど…」



「あー?ウチかぁ…。オレのクラスメートがバスケ部創設したんだよ。監督が同じ学年の女子なんだけど、親が有名なトレーナーってのもあってめちゃくちゃ真剣に活動してるらしいわ」



「監督が女子生徒なの!?めっちゃ斬新だね…よし、わたし誠凛に決めた!そんでバスケ部に入って、誠凛で日本一獲る!」



「おーおー大きく出たな。まあ、それじゃバスケ部のヤツらに伝えとくわ」



「あっさり決まったな。じゃあ、向こうでしっかり受験勉強して、一時帰国で誠凛の入試を受ける。それで受かれば卒業式頃に日本に正式に戻ってくるんだ。わかったか?」



「りょーかい!」




あっさり決まった進路に、すぐにでも荷物を纏めてアメリカ行きの準備をしようと立ち上がる。きっとお父さんもお母さんも歓迎してくれるだろう。

そこで、ふと思いついてメールを作成する。



《黒子くん、一緒に誠凛高校に行かない?新設校でイチからバスケを楽しもうよ!》



《タイガ、久しぶり!高校決めた?決まってないなら、わたしと同じところ目指さない?》




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