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□恋する皇帝は騎士を思うとついつい(略)
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「スザク、これを受け取って欲しい」

ルルーシュが差し出して来た物をスザクは怪訝そうに見つめた。
白い包装紙とピンク色のリボンで可愛らしくラッピングされている小さな箱、見たところ特に怪しいところはないようだ。
しかし、日頃からルルーシュに散々な目に遭わされているスザクは素直に受け取る事が出来なかった。
問う声にも思わず険がこもってしまう。

「…何のつもりだ?」
「何のつもりとは?」
「そのままの意味だ。何か裏が有るんだろう」
「失礼な。これはお前に対する心から純粋なただの贈り物さ」

『純粋な贈り物』という言葉に警戒しながらも包装を解く。
そんなスザクをルルーシュが楽しそうに見つめた。

「ルルーシュ、見られてると解きにくいんだけど…」
「はは、悪い悪い」

心無しか柔らかい空気に、幸せだったあの頃に戻った気がして、スザクは心を和ませた。
スザクは無意識だったが、箱を開ける手は期待に満ちていた。


箱を開くとそこには。


「…………」
「どうだ、素晴らしい出来だろう!」

一見ただのシルバーアクセサリーだが、スザクが引きつった理由はそのペンダントトップにある。
それはルルーシュ扮する『ゼロ』の仮面の形をしていたのだった。
趣味が良いとはいえない、寧ろとても悪趣味で、作った人間のセンスが問われる代物である。

「―――――何、これ」

げんなりするスザクに気付かずに、ルルーシュは偉そうにふんぞり返った。

「それはロケットペンダントになっていてな、開けてみろ」

中には写真が入っていた。いつ撮られたのか分からない、ルルーシュとスザクのツーショットだ。

「最高級の銀を使い、最高級の職人に作らせた、俺とお前の愛の証だ!」



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