第二書棚

□貴方のいない世界
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もう…どうでもよくなっちゃった



最後に聞いた彼の言葉。

最後に見た絵画のような微笑み。






「ヨザック…」


ぼぅっと中庭に横たわる、鮮やかな橙色の髪の青年は自分の名を呼ばれるても空を見上げたままだった。


「ヨザック…日が暮れてきた…冷えるぞ、中に入ろう」

返答はない。

幼馴染みの青年は深く溜息を吐くとどさりと横に座る。


「ヨザは空好きだな、昔から……」

「…………」

「…猊下、も好きだったな」

ヨザックの肩がぴくりと震え、輝きを失った瞳がより一層曇った。




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