海×クレフ1

□真夜中のひと時
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「ごめんなさい…私が不安ばかり募らせているから。」

「…くるぞ。」

海はようやく、自分がどれくらい不安に思っていたのか知ることとなった…。
魔物の出現と共に。


『不安の形』


真夜中の頃、クレフがいつもの通り城の中枢にいて、眠れない海が訪ねてきて、
そして薬湯でのちょっとしたお茶会になる。

それが、ちょっとした通例になりつつあるこの頃。
他愛のない会話と、ほんの少しの無言で、それらの時間は出来ていた。

だが、今回はちょっと違った。
つい先日、光の剣がノヴァという少女の手によって折られてしまったのだ。
それからというもの、光の落ち込みようは激しかった。
その姿を見て、水色の髪の少女が動揺しないわけがない。
本当は誰よりも、気の細やかな彼女が。

「しかしウミ、ヒカルが心配なのは分かるが、何よりお前達が心を強く持って
ヒカルを支える時期なのではないか?」

「分かってる……分かっているわ!でもっ!」

海が興奮して、腰掛けていた椅子から立ちあがってしまったため、
薬湯の入ったカップがガチャンと音を鳴らした。

本当は分かってる。
私達が光を支えてやらなきゃならない事ぐらい分かってる…
でも……
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