FinalFantasy7

□知らぬがホトケ
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私が孤児の子と遊んでいる時にレノが私の様子を見に来た。(大方サボりなんだろうけど)

赤髪でスーツを着崩しているレノの姿を見た途端に、その場にいた子供達は一斉に私の後ろへ隠れる。

レノはこれは予想出来なかったようで、なんとも複雑な表情を見せる。
クラウド達が世話をしている孤児の子達にはどこかしらレノが怖く見えたのだろう…。一人ともレノと目線を合わせようとしない。


「もしかして俺は嫌われてるのか、と」

「うーん…そうではないと思うけど」


なんとなく子供達がいると会話がし辛いような気がして、子供達を残し部屋の外へとでる。


「レノは子供、キライ?」

「作るなら二人がいいぞ、と」

「いや…そういうことを聞いてるんじゃなくて」


レノは煙草を懐から取り出して、慣れた手つきで火をつけると何処か遠い目をしながら吹かし始めた。


「社長が呼んでたぞ、と」

「ルーファウスが?」


サボりかと思ったが案外そうでもなかったらしい。でも電話で伝えてこないあたりを見るとサボりに近いのかもしれないけど。


「結婚式の日にちが決まったんだとよ。
再来月の3日だと」

「…そっか、私ももう独り身じゃなくなるのかぁ」

「マリッジブルーってやつか?」

「いや、べっつにー?」


じゃあ、それだけだぞ、と
と言いながらつま先で煙草を消すとレノはルーファウスの所へ戻るのか私に背を向けて歩き出した。

途中、数メートル進んだ所で振り向き、私に向かって何かを言ったけれど部屋から出て来た鬼ごっこをする子供たちの騒ぎ声によって掻き消されてしまった。


私は後悔した。聞こえなかったものの唇の動きから言葉を読み取ってしまったから





知らぬがホトケ




「ずっと好きだったんだぞ、と」

知らなければ良かったのになんて思ってももう遅い

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