涼宮ハルヒの憂鬱

□暑さにお前もやられたか
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「…ということで、結婚してください」

「は?」


扇風機という最後の頼み綱さえも断ち切られた私に古泉がまたもや突拍子もないことを言う。 暑さにやられてイライラするのを乗り越えて軽く昏睡状態にある私は古泉の話しをよく聞いていなかった。
なのであの台詞と前の話しとの関係性は掴めないものの、いつもよりラフな恰好の古泉がまたどうしようもないことを言っていることだけは理解した。


「私とあなた、まだ16ですけど」

「わかってます。今からすぐに、なんて誰も言ってませんよ?
僕が、あなたを予約します」

「はあ?」


っだー!もう本当に暑苦しい。手を握るな、顔が近いと言えば古泉はもそもそと動いて私を抱き込むようにして座る。
怒る気も失せて彼の腕から抜け出そうとすれば余計に腕がきつくなるのでもういいやと半ば投げやりになる。
一遍爽やかそうに見えて独占欲が人一倍強いもんだから…困る。


「古泉、暑い、死ぬ、どけ」

「嫌です。じゃあそうですね、古泉から一樹と呼び方を変更して下さい」


なんだそれ。ああ言えばこう言う…。

…元はといえばこの暑さの元凶は他でもない、ハルヒだった。
なにが暑さに抵抗をつけるためにクーラー一切使用禁止だ。ただの拷問じゃないか。なんて言えばどうなるかは目に見えているので言わない。

じゃんけんに負けた私と古泉はコンビニ(別の名を天国)へ買い出しの権利を剥脱されたので今に至るのだけれど…

まさか、こういう展開…になるとは
…古泉の顔が近い

ああ、もうなんかキョンの家がいろんな意味で地獄に思えてきた。
…というか、どうにもこうにも、私の心臓がもちそうにない




暑さにおまえもやられたか
(意識はギリギリ)






季節外れ\(^o^)/

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