小説
□ケーキ
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いきなりアホ女が『デートしませんか』と言い出しやがった。
行くわけねーだろと思っていたがいつもと違うので
「分かった」と答えた。
「それ全部食うのかι」
「はい。折角のケーキバイキングですから」
アホ女らしくこんなところに連れて来た。
「笹川とかと一緒にいきゃーよかったんじゃね」
ピクッ
フォークが止まった。
「…昨日、ツナさんに振られしまいました。京子ちゃんに会ったらハルは…いやなこになっちゃいます」
うつむいてケーキを食べるハルは偽者ぽかった。
「甘いはずなのにしょっぱいです」
「甘くなるまで食べてろ。アホ女」
「…こんなときでも獄寺さんはアウトローですか」
END