捧げ物

□君の心へ飛んでいけ
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「あ、山本さーん」

太陽が西によっていく放課後。
グラウンドには野球部の掛け声が響いている。

「ハル」

その中で比較的に長身の少年。

「今日はどうした?ツナ達なら先に帰ったけど…」

「はひ、そうなんですか!残念ですぅ」

相変わらずツナを追いかけているハルはがっかりしたようにため息をついた。

「ねぇ、ハル。時間ある?あれば一緒に帰らねぇ?今日は練習試合だけだから」

「いいですよ!一人で帰ってもつまらないですし」

にこりと笑う顔は名前に相応しい。

「よし、ホームラン見せてやるよ!もし打ったら付き合ってくれない?」

「はひ?何か買いたいものがあるんですか?」

「はぁ〜そう来たか」

「?」

ため息をつく山本とクエスチョンマークが浮かべるハル。

君のへ飛んでいけ

(好きだ、って言わないとな)

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