□死屍愛好家
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放課後のチャイムが鳴る。
授業が終了し、帰る支度を済ませてから鞄を持ち、急いで応接室へ向かう。
勢い良く応接室のドアを開けると、中には高級な黒いソファに座り、書類整理をする男子生徒がいた。


『恭弥!!』

「ナマエ」


彼は私の彼氏の雲雀恭弥。
風紀委員長の彼は暴力的な解決が多く、怖いと言われているけど、実際は意外と優しい。
そして、これから私のコレクションの1人になる予定の人。


『ねぇ、恭弥!!今から私の家に来ない?』


いつものように明るく、それ以上でもそれ以下でもなく、通常通りの笑顔を向ける。


「ナマエの家?いいよ」

『ありがとう…!!』


なんの疑いもなく、承諾する恭弥に笑顔を向ける。
いつも通りに。
支度を素早く終わらせて応接室の鍵を閉め、前を歩く恭弥の背中を、気づかれないように笑いながら着いて行く。
並盛中の校門で恭弥のバイクをまち、持ってきた恭弥と乗って家へ向かった。
家に着くと思わず嫌な笑いをしそうになるも、不自然じゃないように笑みを浮かべてリビングへ恭弥を案内する。


『ねぇ、恭弥、紅茶でいい?』

「うん、いいよ」

『じゃあ、ちょっと待ってて!!』


恭弥をリビングのソファに座らせ、私はキッチンへ向かった。
見られないように細心の注意を払いながら、棚から小瓶を取り出す。
真っ白なそれはまるで甘い砂糖のようにキラキラと輝くが、中身は強力で即効性のある睡眠薬。
中身を紅茶に入れてかき混ぜると、ステンレス製のお盆にのせてリビングにいる恭弥の元へ運ぶ。


『出来たよ!恭弥っ』


目の前に置けばお礼を言って口に付ける恭弥。
思わず口角が上が%
 

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