□愛の形とは何でしょう
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『綱吉、愛の形ってなんなんだろうね?』


私には分からない。
だから問う。だけどあなたは答えてはくれない。
だから私は続ける、


『その前に愛に形なんてあるのか分からないよね。
だって愛なんかただの想いなんだから形なんかあるはずは無いの。
でも人は愛に形を求めるよね、それは言葉じゃ安心出来ないから愛に形を求めるんだよ。

何かこれは愛なんだってものがあれば、人は安心するんだ。
でも例えば形が無くて、言葉だけだったらどうする?信憑性なんかないでしょう?形があるか無いかでココロなんか変わっちゃうんだよ。』


物で愛を実感するかしないか決まるなんて、人間はなんて不安定で欲深いものなんだろう。と言葉を切った。
綱吉はもちろん何も答えはしない。
私はジィッと綱吉を見た。髪は栗色、顔立ちはとても綺麗。
私は綱吉を穴が開きそうなほど見つめる。
綱吉は何もいいません。私はさっきの話を再び持ち上げた。


『さっきの考えを深く考えるととても悲しいことだね。
だって物がないと安心出来ないっていうのは、人間が欲深いから産まれるんだ。
本当に信頼してないから産まれるんだ。
結婚指輪も人間の誓いのため出来た物でしかない。
結婚して、その指輪が指にはまってる限りはその指輪をはめてる相手同士を縛り合う…物は欲の塊だ。
だから私は愛の形なんかいらない。
そんな汚れた物で縛り合うよりも私は純粋に行動で示すから。』


そう言って私が綱吉の頬を撫でると、手についていた液体は綱吉の頬を汚した。
愛しい綱吉、貴方には赤がよく映える。


形は求めないよ。


だけど、

綱吉を愛する行動だけはさせて。


貴方を赤く染めて


私だけの、綱吉に。


(結局私はあなたを殺して形を求めてしまったのかな)


end…
(意味不)
 

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