東京魔人學園〜陽之間
□願い
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心配そうに見つめる小蒔に、葵はにっこりと笑ってみせた。
一見、線が細くて儚げな葵だか、その心の持ちようは意外と強い。
小蒔はそんな葵に力づけられた気がした。
「本当にキミって娘は…ボクも賭けてみようかなって気になってきたよ。…向こうの答えが出るのをネ。」
「大丈夫よきっと…」
祈りのこもったその言葉は、優しく力強く小蒔の心に響いていた。
(神様…お願いします。葵の想いを…彼女の笑顔を曇らせないで下さい。…ボクの大切な親友の愛が形あるモノになりますように…)
「さぁ!今日も行きますか。」
小蒔はすくっと立ち上がると天に向かって片腕を伸ばした。
自らの願いが天に届く事を願って…
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