短いおはなし
□星が見たいなら田舎に行け:小太郎夢 逆トリ番外
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「相変わらず星は見えないなぁ〜」
私はたまに真夜中、一人ベランダに出て星を眺める
っていってもほとんど星なんて見えないんだけど
アイツら、武将共の世界だときっと
星なんて無数に見えるんだろうな
こんなことを考えながら、誰かの視線を感じとる私
「…こっち来なよ、小太郎」
―――シュタッ
静かに、そして妖しく
伝説の忍、風魔小太郎が私の前に降り立った
最近ようやく、小太郎の気配を感じられるようになったんだよ
アレ?
私に気配読まれて大丈夫なの?彼
いやわざと分かりやすくしてくれてるんだよ、きっと
「ハハごめんね〜
一人で星見るの、結構好きなんだ」
「…(コク?)」
「ああ、この世界じゃ星はほとんど見えないんだけどさ」
「…(そう…なのか)」
「昔と違って空気が汚くなっちゃったから
小太郎の世界じゃさぁ、星は綺麗に見えてた?」
「…(…コクン)」
「そっか…よかった」
私も一緒に、彼らと一緒の星を眺めたかったな
そう思っていると、私の体が宙に浮いた
「…小太郎!?」
「…しっかり…捕まってて…」
私は小太郎に、お姫様だっこされたのだ