めいん
□バランスボール
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ある日、オレは新撰組の大将である近藤さんからバランスボールとやらを貰った。このデカいボールに座って足を浮かし、バランスを取るらしい。健康オタクの近藤さんが買ってすぐに飽きたらしい。…最初から買うなよ…すぐ飽きるくせに何でも欲しがるんだから…しかし以外に楽しそうなんだよな…やってみたかったし…早速部屋でやってみるか。
「よっと…ぅわ;なんか難しいぞ…;」
悪戦苦闘しながらもボールの上に座り、バランスを取る土方だった。
「トシ部屋にいるかな〜」
愛しい恋人のことを考えながら屯所へ向かう銀時。珍しく依頼が立て続けに入り、久々に会いに行くところだ。自然と早くなる足に笑いをこらえながら愛しい彼女の元へ歩いた。
すっかり顔見知りとなった門番に声をかけて土方の部屋へと向かう。早く会いたい。部屋に近付くにつれてその想いが大きくなる。
ついに彼女の部屋の前に着き、速まる心臓を抑え、襖を開けようとしたとき…
「ん…あっ…んぁあ…」
時間が止まった気がした。愛しい彼女が自分のいない間に違う男と一緒にいるなんて…
銀時の体の中で醜い感情が渦巻く。
オレのトシに近付くな。オレのトシに触るな。トシは誰にもやらない。
抑えきれないほどの怒りが込み上げる。怒りに任せて襖を開ける。
「何してやが…る…?」
呆然としながら土方を見つめる。どこぞの男といると思っていた彼女は、隊服であるミニスカートを穿きながらフラフラと危なげに大きなボールの上に座っていた…
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