めいん

□君を愛す
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『新郎新婦の御入場です。』

アナウンスが響き、みんなの拍手が鳴り響く中、大きなドアが開かれた。そこから入って来たのは私が愛している男と名も知らない女が入ってくる。
今日は総悟と知らない女の結婚式。私と銀ちゃんと新八の3人に招待状が届いた。神様は残酷だ。こんなにも私は総悟を愛しているのに、私以外の女と幸せそうにしている総悟を見なくてはいけないなんて。

みんなが拍手をして二人を迎えるけど、私は手をぎゅっと握って拍手をしない。
二人が愛の誓いを口にするけど、私は耳をふさいでそれを聞かない。
指輪の交換、誓いのキスをするが、私は耳をふさぎながら目を瞑る。
二人がバージンロードを歩いてこちらに近付いてくる。

私に気付かないで、私を見ないで。

「神楽…来てくれたんだねぃ…ありがとな。」

あぁ…神様は残酷ね。私にこんな思いをさせるなんて。こんなに惨めな思いをさせるなんて。

「…おめでと…幸せになりやがれコノヤロー…」

「サンキュ…」

大好きな総悟の顔が、涙で見えない。大好きな笑顔が、見えない。
止めて…もうこれ以上惨めな思いにさせないで…
止めて…私の涙を拭わないで…優しくしないで…アナタのことが諦められなくなってしまうから…
胸の苦しみで私自身が壊れてしまいそうになるから…






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