めいん
□アナタだけのプレゼント
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秋らしく涼しくなってきた正午、沖田は万事屋にやって来た。大きな箱とともに。
「旦那ーいやすかぃ?」
呼び鈴を押せばやる気のない声が聞こえ、銀時が顔を出した。
「はいはい…て沖田君じゃん。何?」
「誕生日おめでとうございまさぁ。オレと土方さんからのプレゼント持ってきやした。」
「サンキュ…で?肝心のトシは?」
「いずれ分かりまさぁ。取りあえず受け取ってくだせぇ。」
大きな箱を銀時の目の前に差し出し
「一応なま物なんで早めに開けてくだせぇ。じゃないと…死にやすぜ…」
ニヤリと笑い、脅すように言う。その言葉に体が凍りつきながらも箱を受け取る。
「サ、サンキュ…」
「それじゃ、早く開けて下せぇよ。」
そう言い残せばさっさと帰ってしまった。
「…なんか怖いんだけど…」
一人ポツンと残された銀時は誰に言うのでもなく、ため息混じりにそう呟いた。
「…仕方ねぇ…開けるか…」
意を決して大きな箱を開けてみた。その箱に入っていたのは……息が荒く、真っ赤な顔でメイド服を着ている土方だった。
「トシ!?何で箱の中に!?」
「ぎ、銀時…誕生日おめでとう…///」
「ありがと…つか何でこんな箱に入ってんの?」
相手を抱き上げ、箱から出してやればマジマジと見
「…すげぇスカート短いし…いつもならメイド服なんか着ないよね?」
「そ、総悟にプレゼント何にしようか聞いたら…これがいいって…///」
「オレの為にわざわざ?」
恥ずかしそうに頷く土方。メイド服だけですでに鼻血が出そうなのに、いつもより素直な土方に、更に鼻血が出そうになる。なんとか鼻血が出ないように頑張っている銀時に、1枚の紙を渡す。
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