恋姫†無双

□プロローグ
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「始め!」

「はぁ!」

開始の合図と同時に攻めて来る相手…、もとい一刀が様々な手で面や小手を狙う。
来栖はそれを軽く捌き……、


『面っ!!』

スパァーーン!!!


一本を取った。


『お疲れ様、一刀。今日は中々良かったよ。』

「簡単に一本取っといてよく言うよ…。」

『僕からしたらまだまだだけど、他の人になら十分じゃないかな。』

何とも上から目線だが一刀は何とも思って等いない。

何故なら一刀は、来栖にまだ一度も勝った事がないのだ。

そうこうしている間に部活が終わり乃川が来た。


「来栖ちゃ〜ん。‥…ついでにかずピー。」

「俺はおまけか!」


一刀が思わず突っ込む。
ここはあえてスルーしよう。


『どうしたの?』

「えっ!?ちょ来栖!?無視?」

「歴史のレポートあったやん?」

「乃川まで!?」

『あー…、あったね。』

「ついでだし、一緒に行かへん?」

『ついで?デートの?』

「何!?」


一刀が声を張り上げるが、スルーに徹した二人には空気も当然だ。


「そっ。なぁ来栖ちゃん、着いてきてぇなぁ。」

「ま、またm『僕もう終わってるよ?』…orz」


今度は言葉を遮られ一刀は部屋の隅でうずくまった。

それを見た来栖と乃川はお互いを向かい合い、グッ!!っと親指を立てた。

残念ながら部屋の隅でうずくまっていた一刀はそれを見逃してしまった。


「やっぱりかぁ、なら解説役として、着いて来てくれへんか?」

『…‥最初からそれが目的だったんでしょ。』

「バレたかぁ。」

『解説役なら一刀だけで良いんじゃない?』


来栖はまた行くのが面倒くさいのか、一刀に押し付けようとする。


「ん〜‥…ま、それもそうやね。」


やはり面倒くさいだけだったのか小さくガッツポーズして、


『んじゃ、そういうことで〜!』


その場を後にした。
残された乃川も、


「ほら、かずピー行くで。」

「何処へ!?どこにだ!?」


話しについて来れなかった一刀を引きずりながらその場を後にした。





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