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□素直になれない僕だから
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「……………」

骸の居なくなった応接室内を、時計の秒針が時間を刻む音と僕がペンを滑らす音が包む


“浮気しちゃいますよ”

始めの内は書類に集中していた雲雀だが、骸の言葉が頭によぎり、何度もペンを滑らす手が止まる

「はぁ……」

だって、骸が居ると仕事が進まない…
でも、骸が側に居てくれる事が嬉しいのも事実…それに、骸は黒曜中の生徒会長
毎日の様に並盛へ来ているが、本当は少なからずそれほど暇ではないはず

そんな事を考えてる僕の前に、いつも近寄ってくる黄色い鳥が停まった

「ヒバリ、ヒバリ!」

「?…やぁ、君か、悪いけど」

「ムクロ…キョウシツ!、ヒバリ、チガウ、ソウショクドウブツ、イッショ!」

ガタッ
その言葉を聞いた瞬間、僕は無意識の内に椅子から立ち上がっていた

骸が草食動物と一緒にいる?
まさか本当に“浮気”?


「ヒバリ?」

「仕方ないな…」

学ランを手に取り、僕はペンを置き、校内へ繰り出した



「聞い…くだ…いよ、綱吉…君」

ある教室から聞こえてきたのは、骸らしい声

「雲…君が……」

何、草食動物と僕の話?


ガラッ
「骸…」

僕が教室のドアを開くと、そこには予想通り、骸と草食動物の姿

「雲雀君?」
「ヒ、ヒバリさん!」

「何やってるの…」

「あの、;;「雲雀君があまりに冷たいので浮気です!」

「わっ、ちょ骸!?」

骸は馴れ馴れしく、草食動物の腰に手を回す

イラッ
「骸、…」

「んッ、!!?」

雲雀は骸を強く呼んで、目の前に歩み寄り、胸ぐらを掴みそのまま唇を重ねた

「ちょ、ひばッ…んッ!」

「骸は僕のだ、誰であろうと勝手に僕の骸に手を出すことは許さない」

骸の手を草食動物から外し、骸の首に抱き付く
プライドなんて関係ない、ただ、今は骸が離れていくのが嫌だ


「そうだろ、骸…」

「クフフ、雲雀君、ひとまず応接室いきましょうか」

骸に抱き付いたまま、コクンと頷く
そうすれば、骸は軽々と僕を抱き上げた

「綱吉君、それでは僕達は失礼しますね」

「あ−、じゃあなι」



応接室に戻り、骸は僕を抱き留めたままソファ−に腰を下ろす

「雲雀君、仕事終わってないじゃないですか」

「君が居ないと、手に付かない…それより、草食動物と何してたの?」

「おやおや、知りたいですか?」

骸は僕の唇の線をなぞる

「///ッ、いいから答えなよ!!」

雲雀は真っ赤になりながら、骸を問いただす

「クフフ、綱吉君とは何もしてませんよ、ただ話をしていただけです」

「そう、」

無意識の内にか、ホッとした表情の雲雀の頬に骸はキスを落とす

「骸ッ///」

「もしかして、嫉妬してくれてたんですか?」

骸が問えば、赤かった雲雀の顔は恥ずかしさからか、更に耳まで真っ赤に染まる

「なっ、そんなこと……なぃもん…」

「全く、素直じゃないですねぇ、そこがまた可愛いんですが…」

「可愛くなんかないッ!!」

「おやおや…僕は雲雀君、一筋ですよ
でも、あんまり相手してくれないと、本当に浮気するかもしれません」

「させない、もん///」




直になれない僕だから
(そんな君も大好きですよ)
(う、うるさいよ///)



無駄なオマケ☆

ツナと骸が話していた会話


バァァン
「聞いてください、綱吉君!!」

「何だよι」

教室で獄寺君と山本を待っていると、骸が教室のドアを破壊する勢いで開き、無理やり話しかけてきた
しかも、骸の口からでるのはヒバリさんのことばかり

「もう、雲雀君が可愛すぎるんですよ
さっきだって、真剣な表情も可愛かったんです、1番はアノ時の表情なんですがね!!
でも、そんな表情、僕以外に見せたら、相手を落とします!まぁ、他人に見せる気は更々ありませんが………」

「(ヒバリさんも大変だな…)」



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