お宝

□俺と君の初デート
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前から不思議に思っていた。



俺と獄寺はいろいろな苦難を乗り越えて見事恋人同士になった。


だけどなんだか付き合ってもそれほど前と変わらないような感じがする。


ツナが普段から傍にいるから?とか思ったけど、そうじゃない。


二人っきりになってもそれほど二人の距離は変わらない。


なんだろ・・・こう、もっと恋人同士的ななんかをしたいけどそれが分からない。


だって俺女と付き合った事ないし。







そこで俺は頼れる兄貴に相談した。





『そんなの簡単だって。デートに誘えばいいじゃねぇか。』


「おおっ!!」


そうだ、忘れていたが恋人同士ならデートというものをすべきなんだ。


さすがディーノさん。


俺はすぐ携帯で獄寺をデートに誘った。





あっさりOKしてくれたのはいいんだが再び問題が起こった。


デートってなにすればいいんだ?


女と付き合った事が無ければもちろんデートなんてしたことない。


テレビとか野球番組しか見ねぇし、雑誌だってあまり読まない。





そうとなれば再び頼れる兄貴に相談だ。




兄貴は雲雀と付き合ってるし、デートなんて既に俺の一生分してると思う。


ということで兄貴に聞いてみた。


「そうだな、俺と恭弥の場合は高級レストランに行ったり、」


「高級レストランっ!?」


「恭弥に似合いそうな有名ブランド店の服を買ってやったり(全部いらないって言われるけど)、」


「服・・・。」


「そして最後は夜景の見えるホテルで、」


「もういいですディーノさん。」


金銭的な意味で次元が違いすぎる。






ディーノさんのデートは参考にならないので次はシャマルのおっさんに聞いてみることにした。


「そりゃあまぁ行き着けのバーで、」


「もういいです。」


駄目だダメだ。


まず根本的に大人のデートを参考にしちゃ駄目なのな。


でも俺と同世代でデートしたことある奴なんてあんまいねぇしな。







「それって普通に映画見に行ったり、ゲーセン行ったりじゃ駄目なの?」


ツナの言葉に俺は目が点になった。


「変に高い事したら獄寺くんに気を遣うし、普通に友達みたいに楽しい事した方が気を遣わないし良いと思うんだけどな。」


俺はツナが神に見えた。


「それだツナ!!ありがとう。やっぱツナは俺の親友なのな。灯台なんちゃらってこういうことだよな。」


「別にこれでいいか分からないよ?」


「いや、それでいい。さすがツナだよな。伊達に笹川を落とそうとしてる奴じゃないのな。」


「その言い方なんか嫌だな・・・。」


こうして俺はツナの教えの元、デートプランを練ったのであった。




俺と君の初デート


(こっから本編なのな。)
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