お宝

□大きさくらべ
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大きさくらべ




『ねえ…』
「ん?手…?」
『うん。合わせて』

恭弥はいつも唐突に
愛の力(←)でも理解できないことをする。
例えば今みたいに
ソファーで寛いでいたと思ったら
何を思ったのか急に手を差し出し、
オレの手と合わせろと言うのだ。
意味がよく分からないが
恭弥の機嫌を損ねるわけにはいかないので
取り敢えず手を合わせてみる。

「手がどうかしたのか?」
『………。』

無言なのはいつものことなので
あまり気にはしない。
暫く考えたかと思えば

『やっぱり、
あなたの方が大きい…』
なんてボソリと呟いた。

「そりゃ、大人だからな」
なんて笑って言えば
『………』
ムッと口を尖らせた。
うわ、すっげ頭撫でたい気分。

「恭弥も、オレぐらいになれば
大きくなんだろ」
『ホント?』
さっきまで口尖らせてたくせに
今度は目キラキラしてますよ、恭弥さーん。

「ホント、ホント」
『…じゃあ、大きくなったら
また手、合わせてよね?』
「もっちろん」

可愛い恋人の頼みなら
断るわけにはいかないからな。
なんて考えてたら
恭弥がいきなりぎゅーって効果音が
付きそうなくらいに抱き付いてきた。

「きょ、恭弥!?」
『…ん、少しだけ…』
いや、少しだけといわず
ずっとこうしてたって…あ、つい本音が。

「今日は随分と甘えるなー。
オレと会えなくて寂しかったのか?」
なんて冗談のつもりだったんだけど

『……寂しかった、よ…』
…いや、待て。
可愛すぎるだろ恭弥!!!
誘ってんのか?誘ってんのか!?恭弥ぁ!!!
なんて考えてたら、恭弥がオレの胸に頬を擦り寄せてきた。

あ゛ー、せめて抱き締めさせてくれ!!
ぎゅーっと抱き締めたら
恭弥から『ふに゛ゅッ』なんて声が聞こえたから
少しだけ腕の力を緩めた。

あー、イタリアに連れてっちまいてー。

―end―


*後書きという名の言い訳*
甘?ツンデレのツンは何処へ?的な駄文ですいません(´・ω・`)
雲雀は何がしたいのか、謎です←
1000HITありがとうございました。
七美様のみお持ち帰り可能です^^
で、でわ((逃亡

20090821  瑠佳

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