naruto

□指先
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細く長いその指先に、触れたいと思ってしまうのはいつも私の方

ウタカタ様は今日もお決まりの場所でシャボン玉を吹いていて、私はその隣でウタカタ様の横顔を見つめる

気持ちいい風が吹いてウタカタ様の髪が靡く。その美しい姿にドキドキしてしまう私の胸

「…ホタル」

『え?//』

いきなり名前を呼ばれてびっくりした。気付けばウタカタ様のシャボン玉を吹く手は止まっている


「俺なんかといて楽しいか?」

何を言ってるの?あなただから楽しいのに。ずっとこうしていたい…でもそれは私の一方通行


『私は、こうしているだけで幸せなんです』

「そうか…」

そう言うとまた前を向く。相変わらず素っ気ないな…やっぱり、私が邪魔なのかしら


『あの、ウタカタ様』

綺麗なシャボンが舞う中、私の心臓が高鳴りっぱなしで

「何だ」

顔色一つ変えないウタカタ様


『やっぱり私、邪魔でしょうか?』

「…」

『…すみません』


立ち上がると肩にシャボンが当たって割れた。触れただけで壊れちゃうなんて、儚い


「おい、どこへ行く」

『どこって…部屋に戻ります』

「……別に」

『え?』

「別に俺は、迷惑だなんて一言も言ってないんだが」


ドキンと胸が高鳴る。ウタカタ様の綺麗な目が、私を捕らえていた
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