書架
□****に優しい(笑)
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いくら北国といえど、バルスブルグ帝国第7区だって夏は暑い。
ここ何日か寝苦しい夜が続いていたのも事実だ。
その夜、いつものように使い魔退治から帰ると、オレの部屋にテイトがいた。
「遅かったではないか、斬魂」
…訂正訂正。
ミカエル様がいらっしゃった。ジーザス。
「何の用だテメェ…」
自室で意中の恋人に迎えられたという喜びも消え失せ、連日の暑さも手伝ってか、ふつふつと怒りが込み上げてくる。
対してミカエルといえば、
「そう容易く殺気を放つでない。息の根を止めるぞ??」
…腐っても神、尊大な態度のままだ。なんかもうマトモに付き合うのが面倒になってきた。
オレ疲れてるしな。
「で、なんなんだよ」
「うむ、正直なところ繋魂か預魂でも構わなかったのだがな、」
イライラが増したのはきっと暑さだけのせいじゃない。
「まあ聞け斬魂」
聞いてっから早く本題に入りやがれってんだ。