三ねね話〈SS、お題等〉
□短編〈3〉
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おねね様の衣装が最強な件
【発端は戦国2衣装】
「─以前から常々思っていたのですが」
「なぁに?三成」
「その…おねね様の衣装は………正直色々と出過ぎではないですか」
「色々?」
「……いえ。敵からの攻撃を受けた際に剥き出しの手足ですとどうにも危なかしくて」
「そお?身軽で動き易いんだけどねぇ」
「ならせめて甲冑あたりで要所要所を固めて下さい」
「そっか…そうだね!じゃあ3ではそうしてもらうかな」
【3衣装】
「………………」
「どうー?今度は防御力かなり上がったと思うんだけど」
「…あのですね」
「あれ?駄目だった??」
「むしろ足元が今まで以上に剥き出しではないですか!」
「ありゃ。本当だねぇ」
「その姿で人前に出る事を厭わないのが流石といった所ですが」
「でもこれ着てって渡されたしねぇ…どうしようか」
「せめて下着同然な腰周りだけでもどうにかして下さい」
「わかったよ!」
【4衣装】
「……ですから」
「今度はばっちりでしょ?腰周りも足回りもしっかり隠れてるよー」
「どこかを隠したらどこかを出さずに居られないのは何故ですか」
「不思議だねぇ」
「大体この様な大胆衣装着こなす方にも問題があります。少しは年というものを考えたらどうです?実際そんな若くはな」
「…続けて?」
「………あ、痛、痛い。いえ、とにかく露出度が高過ぎます。たまには気分を変えて控えめな衣装でも試してみたらどうです」
「ふふ。そろそろそう言われる頃かと思ったよー!」
【4予約特典衣装】
「じゃーんお待たせ、三成おすすめの露出度控えめな可愛らしい春色衣装だよ!ちょっとだけ動き辛いけどどう?どう?」
「…………」
「これね、お市様の衣装なの。だいぶ雰囲気変わると思うけどどうかなぁ?」
「思った以上に似合わな過ぎて驚きました」
「……三成?」
「…………痛い、痛い、っ」
「もー長いの着れと言ったり若作りと言ったりあたし何着たらいいんだよー」
「とりあえず衣装というものは武将毎にありとあらゆる計算尽くしで作られているということだけは理解しました」
「? あれ、その包みなぁに?」
「…おねね様にはやはりこれが似合うのではないかと」
【4DLC衣装】
「えー何これ可愛い!ひらひらが付いてるよ」
「これは調理する際に身に付けるエプロンという物だそうです。割烹着の洋風版辺りかと」
「三成が選んでくれたの?」
「……まぁ。その……母の日でしたから」
「えーうれしい、ありがとー!早速着てみるね」
***
「どうー?似合うかな」
「ファッ?!」
「あははー変な顔ー」
「あははー、ではないです!何なんですかその格好は!」
「え。何って三成が選んでくれたエプロンと三角巾…」
「そうではなく。そんな格好していたら巷で何と言われるか判っているんですか」
「知ってる!頭隠して尻隠さず、だね」
「そうとも言いますが普通に只の露出狂ですよ!止めて下さい」
「えぇ…ちゃんと下も着てるのになぁ」
「遠目で見たら明らかに変質者です」
「(´・ω・`)」
「…俺も迂闊でした、左近に言伝を頼んだばかりに」
「左近がどうかした?」
「いえ、確かに型や色を選んだのは私ですが寸法をこんなに勝手に短く、しかも胸元まで…あの腐れ外道……!」
「三成?…三成ー、おーい」
【数刻後】
「あ、ねぇねぇ幸村。左近知らない?頼みたい事があるんだけどどこ探しても居ないんだよー」
「ああ。左近殿でしたら裏山の樹の枝に吊るされておいででしたが」
「本当?じゃあ行ってみるね、ありがとー!」
おしまい。
【可哀想な左近…(涙) 殿が喜ぶと思ったからやったのにどこまでも不憫な扱いの左近www←悪意有】