俺達の生き方
□2,合図
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「はぁ…はぁ……あれ?こっちに行ったはず…」
いつの間にか人気のない場所に迷い込んでいた
少し不気味だ
「諦めてるか…」
踵を返し来た道を帰ろうとしたが…
さっきまで追いかけていた白猫が後ろにいる
「みゃあ」
「なんだ後ろに居たんだ
前に居ると思ったんだけどなぁ」
追いかけていた筈の猫が後ろに居る
内心焦りながらも顔には出さない紫佑
近づいて猫を触ろうとしたが…
「みゃあーみゃあー」
猫の鳴き声が徐々に鋭くなっているようで怖くなった
猫の目が赤色に変わると同時に体が大きくなり尾が九つになる
その姿は狐のようだ
紫佑は恐怖で手足が震え逃げられなかった
いや、動けるとしても逃げ場がない
「(誰か…!!)」
「ったく、一人でふらつくなよな」
助けて…
そう思った時、見知らぬ声が聞こえた
振り向いてみるとその先には…
「キミ…は?」
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