灯はよく、俺に何も言わずに何処かへ行く。何処へ行くのか訊いてみても、いつも同じ答えが返ってくる。何処でもいいだろ、と。灯が非番だったその日のこと。灯は夕方くらいに屯所に戻ってきた。束縛するのはいけねェと思う。だから、帰ってきたときは何も訊かなかった。思い出の場所