私は今、副長を……いや、土方十四郎という人を“信じて”いる。きっとこの人を好きになってしまったときから、ずっと。次に出て行ったらもう勝手にしろ、と母さんは言ったのに、毎回私を連れ戻した。暴言を吐く母さんと優しい母さんのどっちが本物なのかわからなかった。だから私は、誰も信じないようにしたし、しだいに誰も信じられなくなっていった。唯一信じることが出来たのは、銀時たち四人だけだった。その人は偽者