部屋の一番後ろへ行こうとした咲菜を引き止めて、耳元で言葉を紡ぐ。隠す必要がなくなったから正体を明かせ、と。咲菜は一瞬眉をひそめたが、素直に頷いた。わーわーとうるさくしている隊士たちを黙らせる。話さなければならないことがある。そう言うと、まだ少し話をしていた奴らも黙って、広間には静寂が広がった。温もり――それは最大の、