記念企画夢

□好きだと言えた。
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最近、妹の真白の様子がおかしいんです。

よくボーっとしているし、誰かの名前を呟いたりしていて、とにかくおかしいんです。

ラビや神田から見ても、明らかにおかしいみたいです。


真白の友達に知っている限り当たって、真白がどうしたのか訊いてみても、みんななにも知らないとかわからないって答えて、結局なにもわからずじまいですし。

僕はどうしたらいいんですか……?

心配で心配で、夜も寝られませんよ。




僕は今日も、ベッドの中で目覚めた。

隣には妹の真白が、まだ眠っている。


そんな真白を起こさないようにベッドを出て、僕は団服に着替えた。



『おはようございます、お兄ちゃん』

「あ、おはようございます、真白」



部屋を出ようとすると、後ろから真白の声が聞こえたから、振り返ってみると真白が起きていた。



『何処へ、行かれるのですか?』

「食堂です。お腹、空いちゃいまして」

『あまり食べ過ぎないで下さいよ。

 お兄ちゃんに限ってないとは思うけど、食べ過ぎで死なれるのは困ります』

「わかってますよ。いつも心配してくれてありがとうございます、真白」



まだ少し眠そうにしながらも、僕の言葉にニコッと笑ってくれた真白に、僕は胸が高鳴った。


いつの日からか芽生えた感情。

あってはいけないと、必死で否定し続けてきた。


真白のことがいつも頭に浮かぶのは、真白が妹だから。

気づけば真白方へ視線が行っているのは、真白が心配だから。


そんな風にして、誤魔化してきた。



「おばちゃん、いつも通りでお願いします」

「はいよ!」



料理が出来るのを待ちながらボーっとしていると、ラビや神田たちに続いて真白も食堂に入ってきた。



『おばさん、私もいつも通りでお願いします』

「はいよ!」



一番あとに入ってきたにも関わらず、一番初めに真白が注文をした。



「おはようさ、アレン。真白は前と変わらずおかしいまま、か?」

「おはようございます。なにも変わりませんね、おかしいままです」



小声で話しかけてきたラビに、小声で返事をする。


その場で真白を、視界の中に入れた。

見た感じは普段と変わりない。

ただ唯一違うのは、瞳。

何処か遠くを見ているような、哀しそうな、そんな感じの瞳をしている。



『お兄ちゃん』

「どうしました?」

『お話、したいから、ご飯食べ終わったら部屋に戻ってきて下さい』

「……わかりました」



僕が食べる量より、何十倍も少ない量のご飯をお盆に乗せて持ち、僕に言った。


返事を聞くとすぐに、空いている席へと歩いていった。



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