My happiness, your happiness

□09
2ページ/2ページ




ふと自然に、あたしは目が覚めた。

隣で寝てる銀時を起こさへんように布団から出て、和室を出る。

相変わらず神楽ちゃんは寝てるし、新八くんはまだ来てへん。


とりあえず起きてもたしと思って、顔洗ったりした。

着替えたところで時間が気になった。

時計を見ると、九時二十八分。

あたしは白い紙に“出かけてきます。そのうち帰ってくるし、心配しんといてな by 茜”と書いて、飛ばへんようテーブルの上に置いといた。


書き終わると、二人を起こさへんよう、静かに万事屋を出た。




「オイ其処の姉ちゃん。一人なんだろォ?ちょっと俺らと遊ばねェ?」

『え?』



外に出ても、特になんもすることなんかない。

だから、適当に道なりに歩いて店を外から見て、路地に入った。



「え?じゃねェよ。遊ばねェかって言ってんだよ。一人ってことァ金持ってんだろォ?」



そしたらいきなりコレ、不良や。

あー最悪やなぁホンマ。

不良だろうがなんだろうがさ、人間には変わりないし関わりたくないんやけど。



『……お金なんて持「おいお前ェら。その女になにやってる」

『……?』

「かっ、過激派、高杉、晋助……!」



不良たちは逃げていった。

と共にあたしの目の前には一人の男が。


不良の一人が言ってた“高杉晋助”やろうか。



「助けてやったのに礼もなしか」

『……ありがとう、ございました』



そんなこと言われたらもう言うしかないと、思った。

だからあたしは、お礼を言う。



「お前ェ、銀時んとこの茜だろ」

『なっ、なんであたしのこと……!』

「来い」



あたしの疑問は無視して、無理矢理つれて行かれた。


着いたのは、一隻の船。

この場所には不似合いすぎる。



あたしはこれから、どうなるんやろう。

なんかちょっと調べられて、解放されるんかな。

それとも調べるとかなくて、捕まってまうんかな。


銀時が言ってた“危ない”って、こういうこと?

でも銀時は、祭り会場は、って言ってた。


あーもうわからへん。

なにがどうなってんの?

あたしはどうしたらええん?

監禁される?

殺される?

海に投げ捨てられる?




的中した勘と、

なぁ銀時、銀時はあたしのこと、助けに来てくれる……?






(2009.07.23)


次の章へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ