dream
□君と僕と日常
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「お昼だね」
「そうだね。食べようか」
「ところでさ、昨日犬を見たんだ」
「へぇ。どんな?」
「ちっちゃくて、毛が薄い」
「…毛が薄い?」
「あぁ、もう生えないだろうなアレ。かっわいそうに」
「…なんだ。今度は何やらしたのおじさん」
「勝手に通販で育毛剤を買ったのさ」
「あれ、それだけ?」
「いや、それがどこをどう間違えたのか20個も届いた」
「えぇ…」
「それで母さんが怒って」
「おじさんも懲りないね」
「な。もう諦めた方がいい、もう生えてこないって」
「そこじゃないよ」
「怒られてる姿はまさに犬だったね。僕には耳が見えたよ」
「…で、今日のおじさんへの仕打ちは?」
「あぁ、これさ」パカ
「お弁当…おかずが二段…?」
「つまり、父さんはご飯2段」
「それはきついね」
「でもまぁ、仕方ないだろうな」
「20個だもんね」
「あぁ。
ところで、君に頼みがあるんだけど。」
「なに?」
「ご飯、分けてくれないか」
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家近所の幼馴染。