七色に光る世界

□5 涙
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胸の奥がモヤモヤする





恐怖とか戸惑いとか怒りとか、いろんな感情がいり混じってわたしを拘束する




もう、意味わかんない




誰かっ…………!!





「ダーイナクーショーナクー、ナミガイイー♪」




肩に小さなものが乗る



『鳥………?』



黄色く小さなそれは昨日わたしを助けてくれた鳥だった


小鳥を肩から掌に乗せた




『…ありがとね、助けてくれて』




この小鳥が現れなかったらわたしはこんなことにならなかった


けど、口を挟んでくれなかったらわたしはここにいなかったかもしれない



喉元を指先で撫でてあげると気持ち良さそうに目をつむる




『…出口はどこだろう?』




呟くと小鳥はどこかへ羽ばたいていった





…帰ろう







「部屋はそっちじゃないぞ」




いきなり後ろから声がした


振り返るとモミカール(もう名前なんて呼ぶか)が立っいた




『部屋に帰るつもりはありません』

「どこに行く気だ?」

『どこへでもいいでしょう!』





うるさいなぁ!ほっといてよ!




とりあえず小鳥の後を追う




「外へ出るつもりか?」



へぇ、こっちに行くと外に出られるんだ



「出てどうする」

『家に帰るに決まってるでしょうっ』

「どうやって」

『家に連絡します。そしたら迎えが来てくれますから』


「…………」



何、急に黙り込んで



「…お前、ここがどこかわかってるのか?」



どこって、ジェット器使うくらいなら多分県外。お城っぽかったし田舎の土地があるところとか?






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