07-GHOST(危)

□2人の苦悩は共鳴し・・
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今日は雨だった――――
 
真っ黒の雨雲から
冷たい雫が、絶えず降りつづける

 
それは、僕をつきまとうアレにスゴク似ていた。
 


         ☆
  
 
 いつかの昼下がり。

私はクロユリ様と食堂で昼食をとっていた。 
   
 
 「ねぇハルセ」
 
 
 「なんですか?クロユリ様」
 

おかずの煮物を口に運ぼうとしていた手を止めて、クロユリ様の方を向く。
・・すると、何故か微笑んでいるクロユリ様が目にうつった。

 
 「どうされたんですか?」


こちらも微笑んでかえす。
合わせた訳ではない――ただ、貴方の笑みが嬉しかった。

 
 「ハルセは、僕の話をちゃんと聞いてくれるよね〜」

 
 「!!・・ありがとうございます、何か話されたいことでもあるのですか?」

 
 「ううん」


いまだに微笑み続けるクロユリ様。






その笑みが、どこか曇っているようで・・・気になって支えたくなる。


・・・貴方をまもりたい・・・いつもそう思う。


 「ハルセ、行こー」


クロユリ様がおぼんを持ち、立ち上がった


 「はい」


自分もおぼんを持ち、立ち上がる。
歩いていくと、同じくおぼんを返しに行こうとしていたヒュウガ少佐とコナツさんに会った。

私は2人に向って会釈をする。コナツさんがそれに答えて、同じように返してきた。



 「2人も今戻るとこ?」

 「良かったら一緒に行きませんか。」

 「いいよ〜」


2人の誘いをクロユリ様がうけ、おぼんを返し、4人で並んで歩く。


 「ねえハルセ」

 「はい」――肩車の合図だ。


クロユリ様の求めることは、全て応じる。単なる主従の関係からではない、私がクロユリ様の思いを受け止めて差し上げたいからだ。


 (ヒョイッ)


見た目の通りに軽いクロユリ様の体は、簡単に持ちあがる。


 「ハハッ、ほんと仲良しだよねー2人、ねぇコナツ」

 「そうですね」

 「僕らも見習わないとね!」

 「そうですね」

 「じゃあ―・・」 

 「では、私達も『仲良く』仕事をしましょうね〔ニコッ〕」


コナツさんはそう言いながらアヤナミ参謀直属部隊専用の仕事部屋のドアを開けた。


 「え、ちょ、違っ…コナ―・・」

 (グイっ)

 「では、お先に失礼します。」

コナツさんが会釈をした。そこで、今度は私がそれに合わせて会釈をした。

コナツさんはヒュウガ少佐を引っ張り、中へ入っていった。

・・・コナツさんはすごい・・



私がコナツさんに感銘を受けていたとき

頭の上で、クロユリ様は眠りについていた。

クロユリ様を抱きかかえ、しばしその寝顔を見つめる。


どこか幼げで、可愛らしい顔。

本当に愛おしい


支えたい














――私は貴方を愛している

 
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