青色緋色の錬金術師
□大佐と少女
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「君、此処に何か用かね?」
国軍事施設・東方司令部の門前で、少女は門番に呼び止められた
「何の用だね?」
少女に門番が再度問う
「お届け物に上がりました」
少女は口を開いた
少女の姿を見ると、それは個人的な[お届け物]に解釈出来た
「誰に届け物だ?」
「お兄様にです」
もう一人の門番が訊くと、少女はニコニコと笑いながら言う
門番は顔を見合わせ、一つ息を吐き、少女に言った
「ではその兄の特徴を詳しく述べなさい」
門番の言葉に少女は「はい!」と可愛らしく返事をし、答えた
「お兄様の名はロイ=マスタング
年齢は二十九歳で、独身
地位は大佐
並びに国家錬金術師資格所持者
称号は【焔の錬金術師】
額に掛かる黒髪と、漆黒の瞳が素敵な人です」