青色緋色の錬金術師
□自己紹介と錬金術師
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「うん、ありがとう、宜しくね
じゃあ、私もちゃんとした自己紹介しなくちゃね」
少女も笑って口を開いた
「私はレイ=マスタング
十五歳で医者をしてます
それから──」
「……ちょっと待って、」
エドワードが停止の言葉を掛けたので、レイは素直に続けようとした声を消した
暑くもないのに、エドワードは汗を止める事が出来ない
アルフォンスは小さく「まさか…」と呟いた
「どうしたの?」
「…あのさ、マスタングって言ったよな
もしかして──軍に親類が居る…?」
「あぁ、うん、兄が一人
──ロイ=マスタング」
やっぱり、と項垂れたエドワードに、レイは首を傾げる
まさか正直に「君の兄が嫌いなんだ」とは言えないので、エドワードは力無く首を振りながら「何でも無い」とだけ言った
「じゃあ、僕等の事、大佐さんから聞いたの?」
「そう、この前ね、電話で『情報与えたから近々ちっちゃい金髪と鎧が来る』って」
「……ち、ちっちゃいだあぁ〜〜!!?
あンのヤロー、自分だって並の身長だろうが 童顔の癖に!!」
「に、兄さん落ち着いて
──えと…あのさ、レイさん、先刻何を言い掛けてたの?」