02/19の日記

22:06
一角獣を追え! 〜まるかじり編〜
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何はともあれ、無事に白い蛇を手に入れることができたのは良かったけど、おいら達は蛇を前にお互い顔を見合わせた。
「この蛇……誰が食べるの?」
「ワタシは料理人ですから、食べるのは専門外です」
「オレサマは今腹が減ってないから要らねえ」
「…………」
そう言えばソーセージはどうやってご飯を食べているのか、今更ながら気になった。
「あ、ワタシがどうやってご飯を食べるのかは企業秘密ですので、お答えできません」
今まさに聞こうとしていたことを先に言われるというのは、なんとも複雑な心境だ。
「痛ててっ!なぜだか急に腹が痛くなってきた!これじゃあ蛇なんて食えねえよ!」
あからさまな嘘をついて嫌なことから逃れようとする態度を目の当たりにするのも、なんとも複雑な心境だ。
しかし、実際、ソーセージだと動物に食べられてしまうかもしれないし、メルクリウスだと動物の話を聞きそうにない(人の話もほとんど聞かないと本人が言っていた)。結局、このメンバーで動物とまともに話せそうなのはおいらだけだ。
「それじゃあ、おいらが食べてみるよ……」
「待ってました小人さん!焼き加減はミディアムですか?それともウエルダンですか?」
「いや……料理してる時間がもったいないから、そのままかじってみるよ……」
「スゲェな、ルシュティル!オレサマ見直したぜ!」
「ありがと、メルクリウス……」
なんでこんな天気の良い日に森の中で蛇を食べなきゃいけないんだろう?
文句を言っても仕方がないので、おいらは一度大きく深呼吸をして、手にした蛇にそのままかぶりついた。

(記入者:ルシュティル)

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